滋賀県警の科学捜査研究所(科捜研)の主任研究員の辻広生さん(38)が、防犯カメラがとらえたナンバープレートの画像を人工知能(AI)を使って鮮明化して、文字認識の精度を向上させる研究に成功し、立命館大学の博士号を取得した。実用化されれば逃走車両のナンバーの割り出しなどに役立てられるという。
慶応大学大学院の理工学研究科を修了し、科捜研に入った辻さんは、主に画像解析を担当。仕事と両立しながら、2015年9月から立命館大学大学院理工学研究科の博士課程に在籍して、研究をすすめ、今年9月に「機械学習を用いたナンバープレート複合劣化画像の画質改善と文字認識に関する研究」の論文で博士号を得た。
これまでの防犯カメラがとらえたナンバープレートの解析では光や画像のノイズなどの影響で、画質が不鮮明になり、特に種類の多い平仮名の解析をすることができなかったのが課題だった。
画像に逆光などが入ると、明る…