京都四條南座(京都市東山区)が、約3年間の改修工事を終え、11月1日に再オープンする。上方歌舞伎を代表する人気俳優「ニザ様」こと片岡仁左衛門に、南座にまつわる思い出を聞いた。
京都の「顔」南座、3年ぶり復活
物心ついたときには、南座が近所にあった。「小さいときから歌舞伎といえば南座、そしてまねき」。そんな仁左衛門にとって、南座での顔見世(かおみせ)興行はやはり格別だ。
1944年に大阪で生まれ、1歳で戦禍を逃れて一家で京都・四条に移り住んだ。「子どものときは南座の屋上がね、遊び場でもあったわけですよ。キャッチボールとか、バドミントンとか、壁にボールぶつけるやつ。そんなんやってたなあ」
5歳で初舞台に立つと、子役な…