京都四條南座(京都市東山区)が3年ぶりに再開場するのを記念して、27日、約70人の歌舞伎俳優ら総勢150人が、南座から八坂神社までの四条通を練り歩いた。5年前の東京・歌舞伎座の開場時をしのぐ規模の「お練り」に、大勢の見物客が沿道を埋め尽くした。
京都の「顔」南座、3年ぶり復活
11月の吉例顔見世(かおみせ)興行で襲名披露する松本幸四郎さん、市川染五郎さん親子のほか、中村時蔵さん、市川海老蔵さん、市川猿之助さん、片岡愛之助さんらが、にこやかに手を振った。通りにはカメラやスマートフォンを持つ人垣ができ、役者の名前や屋号を呼ぶ声も響いた。
お練りに先立って南座で開場式があり、公演で襲名を披露する松本白鸚(はくおう)さん、幸四郎さん、染五郎さんの高麗(こうらい)屋三代が、祝いの「寿式三番叟(さんばそう)」を舞った。約100人の俳優が舞台に居並ぶ中、日本俳優協会会長の坂田藤十郎さんが「京都の伝統文化、世界に誇る劇場として愛され続けることを願ってやみません」とあいさつした。
11月の顔見世興行は1~25日。2万7千~6千円。12月にも別の演目で開かれる。チケットホン松竹(0570・000・489)。(岡田慶子)