全国の小中高校などで2017年度に41万4378件のいじめが把握され、前年度から約9万件増えて過去最多となったことが25日、文部科学省の調査で分かった。特に小学校低学年で増加しており、小さなトラブルでもいじめとして把握し、早期対応することを学校に求めていることなどが影響しているとみられる。また、年間30日以上欠席し、「不登校」と判断された小中学生は計14万4031人で、前年度より約1万人増え、やはり過去最多だった。
調査は毎年、各地の教育委員会などを通じて実施している。いじめは13年から「いじめられた子どもの立場で判断する」などと定義を変えたこともあり、急増が続いている。17年度は学校別に小学校が31万7121件(前年度比7万9865件増)、中学校が8万424件(同9115件増)、高校が1万4789件(同1915件増)、特別支援学校が2044件(同340件増)だった。小1~小3は17万9061件(同4万5473件増)で、特に増えていた。
いじめで最も多かったのは「冷やかしやからかい、悪口を言われる」の25万7996件で、「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをしてたたかれたりする」が8万7170件と続いた。「重大事態」と判断されたいじめは計474件で、前年度から78件増えた。また、いじめとも関連する暴力行為は6万3325件で、前年度から3881件増えた。同省は「ケンカやふざけ合いでも、早期に摘みとろうとする対応が徹底されてきた」としている。
一方、いじめを認知しなかった…