国際通貨基金(IMF)の理事会は26日、通貨危機に陥ったアルゼンチンに対する金融支援策を拡充し、563億ドル(約6・3兆円)の融資枠を設ける案を承認した。6月に500億ドルの融資枠を設定したが、通貨ペソの下落に歯止めがかからなかったためだ。
米国の利上げに伴い、アルゼンチンのような財政基盤の弱い新興国から資金流出が起きやすい状況が続いてきた。IMFのラガルド専務理事は26日の声明で、「困難な環境にもかかわらず、アルゼンチンは積極的に政策の改革に取り組んだ」と指摘した。
IMFはアルゼンチンに融資する条件として財政健全化を求めている。アルゼンチンはIMFと合意した財政改革案に基づき、輸出品への課税などを通じて財政強化を進め、2019年には政策の経費を新たな借金に頼らずにまかなえるようにしなければならない。
さらに、アルゼンチンの中央銀…