訪英中の小池百合子・東京都知事が10月31日、ロンドン市庁舎でカーン市長と会談した。英国の欧州連合(EU)離脱を来年3月に控え、小池氏は「ロンドンの持つ金融の知識や人材は変わらない。東京都との連携は相乗効果を生む」と述べ、離脱後もイベントなどで連携する意向を示した。
会談後に記者団の取材に応じた小池知事によると、カーン市長は「『友、遠方より来たる』という感じで大変喜んでいた」といい、「シンガポールや上海などの金融市場、そして長い歴史を持つ友好都市・東京と連携していきたい」と話したという。
東京都はアジアの金融ハブを目指しているが、事業環境や人材などの指標をもとにした英シンクタンクの国際金融センターランキングでは、香港やシンガポールに及ばない。昨年11月に発表した「『国際金融都市・東京』構想」では、同ランキング首位のロンドンの取り組みを参考にするため、金融分野のイベントや教育プログラムで連携することを打ち出していた。(ロンドン=下司佳代子)