京都の寺社など18カ所で宝物を披露する秋の「京都非公開文化財特別公開」(京都古文化保存協会など主催、朝日新聞社特別協力)が1日、開幕した。京都市上京区の北野天満宮では、桃山時代を代表する画家の長谷川等伯が最晩年に描いた巨大な絵馬が公開されている。
【特集】京都非公開文化財特別公開
昌俊(しょうしゅん)弁慶相騎図絵馬(国重要文化財)は、源頼朝の命令で義経の命を狙った土佐坊昌俊を、武蔵坊弁慶が生け捕りにして連行する場面を、縦2・75メートル、横4・07メートルの画面に豪快に描いた。等伯が亡くなる2年前の1608年の作とされる。かつては境内の絵馬所に掲げられていたが、現在は宝物殿に隣接する絵馬専用の収蔵庫に収められている。天満宮ではこのほか、国重要文化財の太刀「鬼切丸(別名髭切)」などの名刀約40点も公開される。
特別公開は11日まで(一部期間が異なる)。1カ所あたり大人800円、中高生400円(東寺のみ異なる)。問い合わせは京都古文化保存協会(075・754・0120)。(久保智祥)