220人以上が犠牲になった西日本豪雨から6日で4カ月を迎えた。広島県内では109人が亡くなり、今も5人が行方不明のままだ。県警は、災害が起きた3日間で受理した110番通報が計5880件に上ったことを発表した。
県警によると、受理件数の内訳は、7月6日=2129件▽7日=2571件▽8日=1180件で、平年の1日平均の約4倍、4年前に広島市で起きた土砂災害時と比べても約2倍だった。
通常は担当者12人で対応しているが、7月6日の夕方から通報が急増したため、20人態勢で臨んだ。それでも、一部対応しきれなかった通報もあったという。
県警はまた、朝日新聞の求めに対して、110番通報を受けた本部の指令が現場の警察官に指示を出す音声記録の一部も公開。「土砂崩れが発生、家が流されている」「かなりの濁流との一報あり。無理はしないように。可能であれば現場へ」といった生々しいやりとりがされていた。
一方、広島県警は6日、県内5カ所で行方不明者5人を一斉捜索し、行方不明になっている保手浜(ほてはま)雅洋さん(43)=東広島市=が豪雨当日に乗っていた乗用車を、三原市内の沼田(ぬた)川で発見した。
車は、保手浜さんの自宅から約5キロ下流にある橋の橋脚に巻き付く形で見つかった。車内に自宅の鍵が残されていたが、保手浜さんは見つからなかった。
県警によると、保手浜さんは妻の美由紀さん(当時28)と外食に出かけ、自宅近くで車が川に流されたとみられる。その後、美由紀さんは遺体で見つかった。(新谷千布美、清水康志)