中国・広州で16日、「広州国際モーターショー」が始まった。世界最大の自動車市場になった中国だが、今年10月までの累計の新車販売は前年割れ。来年には新たな環境規制が導入される。競争は激しさを増しており、各メーカーは電気自動車(EV)を中心に新型車をアピールした。25日まで。
ホンダは初の中国向けEV「VE―1」を初公開し、受注を始めた。中国の広州汽車との合弁会社・広汽ホンダの独自ブランド「理念」から出すSUV(スポーツ用多目的車)。1回の充電で走れる距離は最大340キロで、価格は約17万元(約280万円)から。新型ハイブリッド車(HV)のセダン「アコード」なども展示した。
日産自動車は、自社ブランドとして中国で初めて9月末に発売したEV「シルフィ ゼロ・エミッション」を展示したほか、新型セダン「アルティマ」や中国現地ブランド「ヴェヌーシア」の新型SUV「T60」を売り出すと発表した。
トヨタ自動車は新型のHV「カローラ セダン」と「レビン セダン」を世界初披露した。
中国では2019年、自動車メーカーに対してEVやプラグインハイブリッド車(PHV)などの新エネルギー車を一定割合、生産・輸入するよう義務づける規制を導入する。北京や広州などではすでに、環境対策や渋滞抑制を理由に新エネ車に対してナンバープレートの交付を優遇しており、新エネ車への関心が急速に高まっている。(広州=高橋克典)