神戸大学は22日、兵庫県内に在住・在学の受験生を対象にした今年2月の医学部医学科の推薦入試(地域特別枠)で、医師や公的医療機関、病床数が少ない地域の出身者に加点していたのに、募集要項に明記していなかったと明らかにした。38人が志願して10人が合格したが、地域別加点を考慮せずに判定を見直し、数人を追加合格とする可能性があるという。
神戸大によると、医学科推薦入試はセンター試験800点、調査書や推薦書、志望理由書などの書類審査100点、面接・口述試験300点の計1200点で合否判定。書類審査で但馬・西播磨25点▽北播磨・丹波・淡路20点▽阪神北・東播磨・中播磨10点を加えていた。神戸・阪神南は加点していない。地域別加点は2015年度の推薦入試から始まっており、今後、弁護士らでつくる調査委員会が過去にさかのぼって追加合格者がいないか調べる。
全国81大学の医学部医学科入試を調査している文部科学省から「受験生に明示しておらず不適切」と指摘され、学内で対応を検討していたという。(西見誠一)