危機が生んだ純和製スピーカー 廃業寸前からの逆転劇——贯通日本资讯频道
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危機が生んだ純和製スピーカー 廃業寸前からの逆転劇

スマートな白い円筒から流れてくる虫の鳴き声や風の音に耳をすますと、本当に自然の中にいるような気分になる。イタリア語でシラサギを意味する「Egretta(エグレッタ)」と名付けられたスピーカーは、広島県で作られている「純日本製」。リーマン・ショック後、廃業寸前の苦境にあった中小企業が生み出した。


エグレッタを製造・販売するオオアサ電子の長田克司社長(62)の話を聞くために、広島市から車を走らせること1時間。山あいの小さな町に、本社と工場、ショールームがある。


ショール―ムの試聴室で、クラシック音楽などを聴いた。長田社長は「(高音質な)ハイレゾ音源に対応し、全方位に音が広がっていくのが特徴です。部屋に調和するようデザインにもこだわっています」。


シラサギを思い浮かべさせる形状はカッコイイだけではない。音をスムーズに拡散させるための工夫も施されている。


オオアサ電子は、ある大手メーカーの下請けとして液晶パネルを製造するのがメインの仕事だった。だが2008年のリーマン・ショックを機に、メーカーからの発注がゼロになった。生産を中国の工場に移されたのだ。大半の仕事を失い、長田社長は廃業を覚悟した。


どん底のなかで思いついたのが、音響機器市場に自ら挑むことだ。


実はオオアサ電子は長年、音響機器のOEM(相手先ブランドによる生産)も手がけてきた。技術はある。「下請け・受託に頼るのではなく、自社ブランド、メイド・イン・ジャパンでやってやろう」。いちかばちかの勝負に踏み切った。


11年に発売すると、中高年層を中心によく売れ、「エグレッタ」ブランドもじわじわと浸透していった。今では、「本業」の液晶関連も復調し、仕事が追いつかないほどだという。


「日本の技術はこんなことで負けてたまるか、という意地もありました」。田中社長が開発に至る道を語りました。



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