千葉県銚子、旭、匝瑳の3市による東総地区広域市町村圏事務組合の広域ごみ処理計画で、銚子市森戸町に設ける最終処分場の建設事業者が、29日の組合議会臨時会で決まった。5事業者による一般競争入札の結果、2事業者が全く同じ最低額となり、くじ引きで落札者を決めたという。
最終処分場は敷地面積約2・1ヘクタール、埋め立て容量約3万7千立方メートル。埋め立て期間は20年とされる。
組合事務局によると、入札は今月16日にあり、予定価格35億6193万円に対し、二つの共同企業体の入札額が最低の33億4200万円で並んだ。工事は、大きく分けると「土木」「建築」「浸出水処理施設」など5種類で構成され、2者の内訳はそれぞれ数百万円~数億円の違いがあったが、合計額は一致していた。
臨時会では、議員らから「同額はあり得ない」「不自然だ」との声が上がったが、事務局は「内訳書の内容に差異があり、偶然同額になったと判断した」と答えた。副管理者の太田安規・匝瑳市長も「数字を聞いてがくぜんとしたが、入札過程で間違いはないとのことだったので、本当に偶然の中の偶然だと理解した」と述べた。
この日の議会では、銚子市の財政危機を不安視する質問に、副管理者の越川信一・同市長が「財政再生団体には決してしない。負担金はきちんと払う」と応じる一幕もあった。(福田祥史)