大阪湾岸にある大阪府咲洲(さきしま)庁舎(大阪市住之江区)内に民間のホテルが完成し、報道関係者らに10日、公開された。2019年1月下旬から一部開業する。訪日外国人客を意識し、大阪城やお好み焼きなど、「大阪」のイメージが数多くデザインされている。
名称は「さきしまコスモタワーホテル」。55階建て庁舎の7~17階に入り、全371室で最大約1千人が宿泊できる。2人部屋で1泊1万8千円(税抜き)前後。109室で営業を始め、20年5月に全面開業する。
ロビーには大阪城をイメージした石垣をあしらい、豊臣秀吉の「黄金の茶室」を再現して展示。協賛企業が手がけた客室の1室は壁や天井にお好み焼きのソースが描かれている。
咲洲庁舎の入居率は約64%。維持管理費が府の負担になっている。ホテルの完成で入居率は約84%に上がるという。ホテルは自転車販売業のリコジャパン(堺市)と不動産会社の西辻工務店(大阪府和泉市)、建物管理会社の日本管財(兵庫県西宮市)が出資した会社が運営する。
松井一郎知事は「25年万博も決定した。ぜひ大勢の皆さんにホテルをご利用いただき、ベイエリアの活性化の拠点になってほしい」と語った。(新田哲史)