イオンは13日、有機食品専門のスーパーマーケットを展開するフランスのビオセボン社に出資すると発表した。発行済み株式の19・9%を取得する。商品開発力やノウハウを吸収し、日本国内でのオーガニック市場の拡大につなげる。
イオンは今後、仏ビオセボン社の戦略委員会に委員1人を派遣し、両社共同での商品開発やサプライチェーンの構築などを議論する方針だ。
両社は2016年、共同出資し「ビオセボン・ジャポン」を設立。東京都内を中心に出店を進めてきた。今月14日には、8店目となる「横浜元町店」(横浜市)を開く。化学肥料に頼らない有機農作物や加工食品を扱い、20年までに約50店舗まで増やす計画で、今回の出資によって出店を加速させる狙いだ。
有機食品は「安心・安全」といった付加価値によって、価格競争にさらされにくい。イオンは今年、「オーガニック」をうたうプライベートブランドを約200品目まで拡大。グループ全体での有機野菜の売上高を、いまの約15億円から20年までに100億円に伸ばす目標を掲げている。(高橋末菜)