「秘境駅」として知られるJR土讃線坪尻駅(徳島県三好市池田町)の待合室に置かれていた来訪記念スタンプが、8月下旬に姿を消した。8年前にも持ち去られたことがあり、この時は約2カ月後に青森で見つかっている。JR四国は今回も盗難に遭ったとみており、「一日も早く返して」と訴えている。
“テツ”の広場
坪尻駅は山あいの無人駅。周辺に人家はなく、日常的な利用者はいない。しかし、急斜面の山岳線区にしか見られないスイッチバックの駅で、車では行けないことから、鉄道ファンに人気がある。観光列車「四国まんなか千年ものがたり」の停車駅としても知られている。
記念スタンプは、列車と駅周辺の桜ともみじを描いたデザイン。「秘境駅」ブームで駅を訪れる人が増えてきたことから、2008年に地元・西山地区の町づくり団体「おおぞら会」が制作し、JR四国に寄託。駅の待合室に設けた専用テーブルにチェーンでつないで設置してあった。
10年2月にも行方が分からなくなったが、およそ2カ月後に約1300キロ離れたJR津軽線中沢駅でJR東日本の社員に発見され、坪尻駅に戻された。
JR四国によると、今年8月下…