岩手山ろくにある雫石町の別荘地で、民間業者が運営する水道料金の追加徴収をめぐり住民側と事業者が対立、師走のこの時期にライフラインが危機に陥っている。事業者側は17日を期限として住民側が応じない場合、水道供給を止めると通告していたが、この日は回避された。
現場は、網張温泉の南東側にある「岩手高原ペンション村」。1970年代前半に民間業者が開発した。
居住エリアから離れているため町の上下水道は引かれず、ポンプで井戸水をくみ上げる専用水道が整備された。その後、管理会社が4度入れ替わり、今年からイーテックジャパン(仙台市)が運営している。
トラブルの発端は11月22日。同社が開いた説明会だった。住民側によると、揚水ポンプにかかる電気料金が高くなっているため負担を求められた。その後、経営悪化を理由に9、10月分の電気料金約51万円を滞納していることが判明。「3日までに追加料金として支払ってほしい」との通告があり、3日には電気が止められる17日に「水道供給も止める」との書面が配られたという。
住民側は8日の説明会で経営悪化の経緯や電気代高騰の理由などについて事業者に問いただしたが、明確な回答は得られなかったという。
納得できない有志は弁護士に相談、とりあえず事業者に代わって11、12月の電気料金を一時的に立て替えて東北電力に支払うとともに、ADR(裁判外紛争解決手続き)を利用してイーテック側と協議することを検討している。
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