埼玉県立本庄高校(本庄市)の同窓会に、匿名で1千万円の寄付があった。OBなのかは不明だが、善意の主の「奨学金資金に」という希望に沿い、昨年作った奨学制度の原資にすることに。同窓会側は「本当にありがたい」と喜んでいる。
同窓会は昨年度、母校の創立95年を記念して寄付などを元に1千万円の基金による奨学制度を創設。「成績優秀でかつ向学心がありながら経済的理由で修学が困難な生徒」10人に、年10万円ずつ給付している。
毎年秋に出す同窓会報「柏陵」に、昨年に続いて制度創設と給付の報告を載せた後の10月17日、会報に載せた同窓会費の納入口座に1千万円が振り込まれた。口座のあるゆうちょ銀行から連絡があり、振込用紙の連絡欄に「奨学金資金に役立てて」と書いてあったことを知らされた。
同窓会の狩野輝昭会長は「会報に同窓会は金がなくて困っていると書いたが、まさかこんな寄付があるとは。感謝している」と話した。(坂井俊彦)