宮崎県新富町議会は7日の臨時議会で、議員報酬を月額7万2千円(約34%)引き上げて28万3千円とする条例改正案を可決した。4月の統一地方選で行われる町議選の改選議員から適用する。県内17町村では最高額。地方部を中心に全国で課題となっている議員のなり手不足解消が狙い。
町提出の改正案は、議会や委員会出席の日当に当たる1日500円の費用弁償を廃止し、報酬を引き上げる内容だ。町議会は昨年の9月議会で、定数を14から12に減らすことを決定。今回の臨時議会で、継続審議だった6万9千円引き上げる当初の改正案を否決し、さらに3千円を上乗せする新たな案を可決した。
小嶋崇嗣町長は議会で提案理由について「議員に専念できる環境を整備し、意欲ある若者や女性の立候補を促したい」と説明した。
県内では、町議補選で候補者がなく欠員が補充できなかった五ケ瀬町議会(定数9)が昨年12月、報酬引き上げを決定。今年4月から月額4万円上がり、22万8千円になる。(菊地洋行)