2001(平成13)年に起きた徳島市の親子連続殺人・放火事件。「おい、小池!」のキャッチコピーで、小池俊一容疑者を追う徳島県警の手配ポスターが話題を呼んだ。その後も、「おい、小池! そろそろだ!」とキャッチコピーやデザインを刷新しながら、計約108万枚のポスターを配布。延べ約2万5千人の捜査員を動員し、捜査は37都道府県に及んだ。しかし、発生から11年後の12年10月に岡山市で潜伏していた小池容疑者の死亡が判明した。小池容疑者を追い続けた県警の秋山博康さん(58)に聞いた。
――「おい、小池!」の手配ポスターを作製した経緯を教えて下さい
事件発生から年月が経ち、情報も減った。それで手配ポスターを変えることにしました。「おい、小池!」はデザインの専門家に依頼したものです。ポスターの力は大きく、年間3桁の情報が寄せられるようになりました。小池容疑者の肉声を聞いてもらうため、テレビの取材も積極的に受けました。全国の皆さんに捜査員の目と耳になってもらえたら必ず捕まえられると思いました。
――その後もデザインを変更するなど新たなポスターを作り続けましたね
パチンコ店の防犯ビデオの映像を使ったり、キャッチコピーを「おい、小池! そろそろだ!」に変えたり。2007年に容疑者逮捕に結びつく情報の提供者に報奨金を払う制度ができ、10年には殺人などの時効が廃止になった。「チャンスだ!」と思いました。
――どんな情報が寄せられたのですか
小池容疑者の出身地の北海道や…