映画監督の宮崎駿さん(78)が27日、東京都東村山市の国立ハンセン病資料館で「佐川修さんとハンセン病資料館」と題して講演した。佐川さんは資料館に隣接するハンセン病療養所多磨全生園の入所者自治会長を務め、園の近くに暮らす宮崎さんと親交が深かった。宮崎さんは代表作の一つ「もののけ姫」にハンセン病患者を登場させたいきさつを振り返り、昨年1月に亡くなった佐川さんをしのぶ絵を資料館に贈った。
宮崎さんは時折声をつまらせながら、佐川さんが開設や運営に携わった資料館を初めて訪れたときの印象を「ハンセン病の人が生きた証しが山のようにあった。打ちのめされ、おろそかに生きてはいけないと思った」と語った。「もののけ姫」に患者を登場させた理由については、「武士や百姓(農民)だけでなく、歴史に消えた人、差別された人も描く自由な時代劇を作りたいと(考えた)」と明らかにした。
宮崎さんが贈った絵の題は「プ…