徳島市の阿波おどり実行委員会は1日、早ければ今年夏から阿波踊り事業を民間委託することで合意した。あわせて遠藤彰良市長が実行委員長を退くことを承認した。新たな委員長の選任や実行委の構成は、市が示す案を基に、5日の会議で協議する。
実行委は昨年4月、市観光協会に代わる運営主体として、市と徳島新聞社、徳島県商工会議所連合会、徳島青年会議所など8団体で発足した。この日の会議では、約2950万円の赤字を出した昨年の事業を検証する有識者会議の提言を受け、民間委託や市の関わりについて協議した。
委員からは「収支の責任を明確にするためには民間委託した方がいい」として今夏からの導入を求める声や、「大筋では賛成だが、現時点では時期尚早だ」といった意見が出た。これに対し、事務局を務める市の吉岡健次・経済部長は「委託先を決めるコンペに必要な仕様書はほぼできている。今夏からの民間委託導入は可能だ」と説明した。一部の委員が採決を反対し、遠藤市長が委員長判断で、「早ければ今夏から民間委託にする」とまとめ、合意した。
今後の市の関わりについて、委員からは「市は実行委に入るべきだが、市長はトップをやらない方が良い」「(遠藤市長が)退くならば、実行委を一度解散するか、再編するか組織の組み替えが必要」という意見が出た。
会議では、昨年の赤字について…