水産庁境港漁業調整事務所(鳥取県境港市)と島根県かにかご漁業組合は、同組合所属のかにかご漁船が先月30日に日本海でロシアの警備当局に拿捕(だほ)されたと明らかにした。乗組員の健康状態に問題はないとしている。
拿捕されたのは、「第68西野丸」(利見秀治船長、乗組員10人)。同組合などによると、漁船は1月26日に境港からベニズワイガニ漁のため日本海に出漁。2月1日に帰港する予定だったが、30日朝に拿捕され、ロシア東部のナホトカに連行されたという。同組合には同日夜、外務省を経由して水産庁から連絡があった。理由は不明だが、島根県によると、許可なくロシア側の排他的経済水域に漁船が入った可能性があるという。
同組合の古木均事務局長は「外務省や水産庁に働きかけ、一刻も早い解放を目指す」と話している。