地球規模、宇宙規模の課題を解決するアイデアを競う米航空宇宙局(NASA)主催のコンテストで、山口大学大学院のチームが日本勢で唯一、最終選考の世界トップ25に残った。人間の活動に伴う人工衛星のデータを、難民の居場所を割り出し、支援につなげるアイデアだ。
【特集】宇宙飛行士かく語りき
チームは同大学院創成科学研究科(山口県宇部市)の学術研究員、君嶋里美さん(36)と、同科博士課程でインドの留学生、カティア・バイブハブさん(30)の2人。
2人は昨年10月、宇部市など世界約200カ所で開かれたNASA主催の「Space Apps Challenge」に参加。その場で与えられた20のテーマの中から「難民問題」を選んだ。コンテストは2日間の期限内にアイデアを発表するもので、世界で約1万8千人が参加し、1400のアイデアが出た。
2人は、二酸化炭素などの温室効果ガスや夜間の光など、人間の活動に伴って変化するデータを衛星から収集。等高線や河川、建物などの地図データと重ね合わせ、通常の人間の暮らしとは異なる地点から、難民のいる場所を明らかにするアイデアを発表した。
主に君嶋さんがアイデアを練っ…