乳がんで亡くなった女性が生前に手がけた洋裁作品が、このほど宮崎市のホテルで展示された。女性の夢だった個展の開催。残された長女や、その友人が実現させた。長女にとっても、前を向いて歩んでいくきっかけになった。 手提げバッグ、がま口財布、カードケース、ダンス衣装。3日まで開催されていた個展には、愛らしいデザインで仕立てられた洋裁作品約40点が並んだ。いずれも、宮崎市内の専門学校で服飾を学んだ後、洋裁作家として活動してきた中原ゆみ子さんの作品だ。 2017年3月、背中の痛みで病院に行くと、病状が進んだ「ステージ4」の乳がんと診断された。「生きたいという願いが絶えないように」と初めての個展を企画。抗がん剤治療を受けながら制作を続けた。 長女の瞳さん(31)も洋裁作品や母が好んだ布を病室に飾り付けて勇気づけ、体調も安定していった。 個展開催を控えた昨年11月、ゆみ子さんの病状が急変した。58歳でこの世を去った。 「おせっかいでうるさいけど、私の一番の理解者でした」 最愛の母を亡くし、毎日のよう… |
おかー、いまもせっせこ縫ってる? 母の夢をかなえ前へ
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