来日中のドイツのメルケル首相は5日、東京都港区の慶応義塾大学を訪れ、経済や社会の課題について学生らと意見交換した。男女平等社会の実現に何が必要かを尋ねられたやりとりで、メルケル氏は「多くの女性と一緒に仕事をすれば、夜は子どもと過ごす時間だとわかる。仕事の後にビールを飲みに行くのは魅力的ではない。男性の意識の変化が必要だ」などと持論を展開した。
意見交換会は約1時間開かれ、学生からは男女平等社会や貿易摩擦、原発問題など幅広い質問が出た。
「男女平等社会のために何が必要か」と学生に尋ねられたメルケル氏は、「女性が仕事も子育ても一人で成し遂げるのは不可能で、分担が必要。そのためには社会のメカニズムが変わらないと」と回答。「今はテレワークもある。午後4時に帰宅して子どもを寝かせてからまた仕事をするなど柔軟な仕組みがあれば、家族の時間とキャリアは十分両立できる」と話した。
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