「PayPay(ペイペイ)」の前身のスマートフォン向け決済サービスを悪用して物品を買ったとして、愛知県警は12日、名古屋市中川区本前田町、職業不詳鈴木慎也容疑者(35)、同市千種区川崎町2丁目、会社役員西口裕弥容疑者(33)=詐欺罪で起訴=を詐欺の疑いで逮捕し、発表した。鈴木容疑者は「身に覚えがない」と容疑を否認、西口容疑者は認めているという。
サイバー犯罪対策課によると、2人は他の人物と共謀し、富山県内の男性名義のクレジットカード情報を不正に入手し、スマートフォン向け決済サービスに登録して、昨年9月12日に愛知県長久手市の家電量販店でハードディスク(約1万円相当)をだまし取った疑いがある。
悪用されたのはヤフー(東京)の「ヤフーウォレット」の一機能。画面上に表示させたバーコードを店頭で読み取ってもらえば、登録したカード情報で買い物ができる。
西口容疑者は同様に別の女性名義のカード情報を悪用してパソコンなど計20万円相当をだまし取ったとして逮捕・起訴されていた。昨年9月にヤフー側から警察庁を通して、県警に相談があった。県内では他に5件の未遂被害があったといい、県警が詳しく調べている。