職員への暴言で今月2日に兵庫県明石市長を辞職した泉房穂(ふさほ)氏(55)が18日、市内のホテルで開かれた後援会の会合に出席し、約460人の支援者を前に「自らにこそ厳しい処分を、と辞職した。支援していただいたのに任期を全うできず、本当に申し訳ない」と謝罪した。3月10日に告示される市長選への態度は明らかにしなかった。
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泉氏が辞職後、公の場に姿を見せたのは初めて。後援会の柴田達三会長(76)によると、泉氏は辞職後、怒りの感情をコントロールするアンガー・マネジメントの勉強会に通っているという。会合は政治資金パーティーとして暴言の発覚前に計画。参加の申し込みを受け付けていたため中止せず、「おわびの機会」として開いたという。
会合は冒頭のみ報道陣に公開された。会場からは立候補を求める声もあがったが、泉氏は「明石のこれからが心配です。でも、自分に言えることはありません」と述べるにとどめた。柴田会長は取材に「後援会は立候補を要請している。非常に厳しい環境だが、再スタートを切ってほしい」と語った。
市長選には、元市長で県議の北口寛人(ひろと)氏(53)が立候補の準備を進めている。(山崎毅朗、吉田博行)