自分だったらどんな最期を迎えたいか。理想の「亡くなり方」を話し合う催し「デスカフェ」が23日、青森市の特別養護老人ホーム「三思園」で開かれた。学生や医療関係者、地域の住民ら約20人が参加し、お互いの考え方を伝えたり共感し合ったりした。
欧州発「死を語り合うカフェ文化」 日本に根付くか
普段家族と話しにくい話題を気軽に話し合ってもらおうと企画された催し。参加者たちは自分が末期がんを患っているという設定で、「家族と一緒に過ごす」「呼吸が苦しくない」などの亡くなり方が書かれた5枚のカードから3枚をそれぞれ選び、選んだ理由と選ばなかった理由を互いに話し合った。
青森中央短期大学で介護を学ぶ藤田絢弥さん(21)は、「最後までおいしいものを食べたい」を選び、「機器につながれていない」を選ばなかった。「おいしいものを食べられるなら、機械につながれててもしょうがないかな」。参加者たちは笑いながらうなずいていた。
ホームの近くに住む山本トシ子さん(77)は、「普段家族でなかなか話せないけど、これから考えていこうと思った」と話した。(板倉大地)