JR甲府駅南口で長年親しまれてきた「山交(やまこう)百貨店」が、9月30日で閉店することになった。1日、内田賢一社長名で「営業終了のお知らせ」が店に張り出され、従業員に伝えられた。現在の場所に移ってから半世紀余り。郊外に大型店が進出し、インターネット販売も広がるなど競争が激しくなっていた。
1954年、「甲府松菱」として甲府市中央1丁目で開業。65年に商号を「山交」と改め、現在の同市丸の内1丁目に移転した。89年には地上5階地下4階建て、売り場面積1万6445平方メートルの新店舗をオープンさせた。
しかし、バブル崩壊とともに中心市街地の空洞化は進んだ。98年に「甲府西武」が、99年には「トポス甲府店」が相次ぎ撤退。郊外には2009年に「ラザウォーク甲斐双葉」(山梨県甲斐市)、11年には「イオンモール甲府昭和」(昭和町)が進出し、さらに苦戦を強いられた。
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