TBS系「月曜名作劇場」(月曜午後8時)が3月いっぱいで終わることになった。かつて各局が競うように流し、根強い人気のあった2時間ドラマのレギュラー放送枠がこれですべてなくなる。週に8枠もあった時代も今や昔。なぜ消えるのか。
「地上波ではある一定の役割を終えた」。5日に開かれた春の改編説明会で、TBSの石丸彰彦・編成部企画総括はこう説明した。月曜名作劇場は、名称を変えながら1989年以来、30年続いてきた歴史のある放送枠。ミステリーや刑事ものが定番で、「十津川警部」や「浅見光彦」など多くの人気シリーズも生み出してきた。
だが近年は「ずっと『いつやめるのか』と話をしていた」とTBS幹部は明かす。視聴率はさほど良いわけではなく、今年に入ってからの視聴率はすべて1ケタ台。そのわりに連続ドラマほどではないが制作費は安くない。
制作会社で2時間ドラマを作った経験のあるプロデューサーは「どんなに安くしようと頑張っても、1話で4千万~5千万円はかかる。バラエティーとはケタ違いに高い上、視聴者に中高年層が多いので、若者に訴求したいテレビ局やスポンサー受けも決して良いわけではない」と解説する。BSチャンネルに再放送枠もあることから、恒常的な新作の放送はやめることにしたとTBSは説明する。
だが2時間ドラマにも黄金時代…