名古屋市が市営地下鉄東山線の名古屋―伏見間に新設を検討している「柳橋駅」(中村区)について、市は市議会都市消防委員会で、駅のレイアウト構想の一部を説明した。駅は長さ約100メートルでホームは相対式とし、地下2階に両ホームを行き来できる通路を設ける。同線新栄町駅に似た構造だという。
名古屋駅、変わりゆく街
柳橋駅の建設は1940年代に計画されたが、需要不足から見送られた経緯がある。計画された場所のトンネルは柱の間隔が広く取られるなど駅に改変できる構造になっているが、現在は名古屋高速の支柱が地上から貫くため、市は支柱を保護しながら駅を置けるか検討している。
計画地は「名古屋の台所」として親しまれている柳橋中央市場の近く。2017年末に現地のトンネルを視察した河村たかし市長は「うまいもん食いに行くには柳橋(駅)というのを造る」と設置に前のめりだが、地下鉄が最も混雑する名古屋―伏見間の所要時間が延びることや維持管理費の問題などから、市内部には慎重意見がある。(関謙次)