米財務省は11日、ベネズエラのマドゥロ政権の資金源になっている「国営ベネズエラ石油」(PDVSA)と取引したとして、ロシアを拠点とする銀行「エブロフィナンス・モスナルバンク」を制裁対象にすると発表した。マドゥロ政権を支持するロシアに制裁を科したことで、両国間の対立が激しくなる恐れもある。
ムニューシン財務長官は「不法なマドゥロ政権を支える海外の金融機関に対して米国は行動を起こす」との声明を出した。
一方、ポンペオ国務長官は「(ロシア国営石油大手の)ロスネフチはベネズエラの石油を買い続けている」と指摘し、「PDVSAは今、マドゥロ政権やロシアの新興財閥、泥棒政治家のATMになっている」と痛烈に批判した。(ワシントン=高野裕介)