国立感染症研究所は12日、新しいインフルエンザの治療薬「ゾフルーザ」に耐性を持つウイルスが、治療薬を服用していない患者から検出されたと発表した。治療薬を使った患者の体内で増殖した耐性変異ウイルスが、ほかの人に感染した可能性がある。耐性変異ウイルスが広がると、ゾフルーザが効かないおそれもある。
感染研などが2018年11月~19年2月に採取されたA香港型のウイルスを解析したところ、ゾフルーザを使っていない生後8カ月~12歳の3人から、治療薬に耐性を持つ変異ウイルスが見つかったという。
ゾフルーザは塩野義製薬(大阪市)が開発し、昨年3月に発売された。1回錠剤をのむだけで済み、使い勝手がいいことから今シーズン多くの医療機関で処方された。18年10月~19年1月に国内の医療機関に供給されたゾフルーザは約550万9千人分。昨シーズンの約40万人分から急増した。
しかし、ゾフルーザは臨床試験…