長崎大が12日に実施した一般入試後期日程の小論文の試験で、採点基準や解答例が載った問題冊子を間違えて配るミスがあった。同大が15日発表した。大学は該当する受験者に再試験を実施済みで、「合否判定に影響はない」としている。合格発表は21日。
12日は9学部の765人が同大で受験。誤配布は、うち1学部の1部屋であった。この部屋では発覚時点で試験を中止。間違って配られた受験生に説明と謝罪をして承諾を得た上で、テーマの異なる予備問題で14日までに再試験を受けてもらったという。大学は個人の特定につながる恐れがあるとして、誤配布のあった学部や受験者数を公表していない。
試験中に試験監督の一人が気づいた。試験マニュアルの不徹底や準備段階での確認不足がミスの原因とみられるという。
入試担当の阪倉良孝・副学長は「受験者や関係者におわび申し上げます。試験マニュアルを徹底し、入試の適正な実施に万全を図りたい」としている。(森本類)