2020年東京五輪・パラリンピックの期間中、大会組織委員会と東京都は選手や大会関係者、観客を運ぶ車両以外の一般車両に迂回(うかい)を呼びかける区域を競技会場周辺に設けたうえで、区域内の一部に交通規制を敷いて一般車両の通行を禁止する2段階の交通対策を取る。27日、発表した。各会場の具体的な実施範囲は今夏発表するという。
対策は、政府や警察の関係者たちも集めた輸送連絡調整会議で確認した。都と組織委によると、区域内で生活や仕事をする人たちの車両は迂回の呼びかけの対象とせず、区域周辺の交通情報板や歩道橋の横断幕で情報を周知する。
会議では、選手や大会関係者の輸送や交通渋滞、鉄道の混雑緩和などの対策全般を盛り込んだ最新版の輸送運営計画案を今年6月までにまとめる方針も報告した。大会中の交通渋滞対策をめぐって、都と組織委は大会期間中、首都圏の道路の交通量を現在の平日より15%減らすことを目標に掲げている。