相模鉄道とJR東日本は28日、神奈川県内を走る相鉄線とJR線の相互直通運転を11月30日に始める、と発表した。相鉄沿線から東京都心への移動時間が短縮され、通勤や通学での利便性が向上する。都心への人口集中が進むなか、相鉄は沿線のまちづくりに弾みがつくと期待している。
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直通運転は、相鉄線西谷(にしや)駅(横浜市保土ケ谷区)から新設される約2・7キロの連絡線を通ってJR線に乗り入れ、武蔵小杉、大崎を経由して渋谷、新宿方面を結ぶ。相鉄沿線の横浜市西部や県央部から東京都心へ乗り換えなしで行けるようになり、二俣川(横浜市旭区)から新宿までの場合、従来の59分が44分に15分短縮されるという。
この日、相鉄はかしわ台車両センター(海老名市)で直通運転用の新型車両12000系を報道関係者に披露。ネイビーブルーの新型車両の前で、開業日をJR東日本と共同発表した。建設中の新駅「羽沢(はざわ)横浜国大駅」(横浜市神奈川区)ではレール締結式があり、地下1階ホームでテープカットなどの後、動力車が線路の「渡り初め」をした。
相鉄は、22年度後半には東急との相互直通運転も始める。羽沢横浜国大駅から東急線日吉駅までの新線が建設される。相鉄の滝沢秀之社長はあいさつで、「沿線の利便性が高まり、開発や活性化がさらに進む。メリットを享受していただきたい」と話した。(武井宏之)