統一地方選の後半戦で、北海道内の町村議選は4町村が定数割れした。全国で定数割れした8町村の半数を占める「異常事態」だ。道選挙管理委員会によると、記録が残る1971年以降、4町村での定数割れは過去最多。4年前の統一地方選での定数割れは、道内で浦幌町のみ、全国で4町村。今回は北海道だけで同じ数となった。
定数割れは、浜中町(定数12)で2人、ほかに厚真町(同11)、興部町(同10)、中札内村(同8)の3町村でそれぞれ1人定数に届かなかった。4町村とも統一地方選で定数割れしたのは初めて。
昨年9月の胆振東部地震で大きな被害を受けた厚真町は、暮らしの再建や農業の再開など課題が山積しているが、町議会は定数に1人満たないまま、復興に向けた議論をすることになる。4回目の町議当選を決めた下司義之さん(58)は「地震でそれぞれ個人の復興が優先になり、町議を担おうと思える人がいなかったのかもしれない」と話す。
中札内村は2017年、村議が村長に転身した際に補選が告示されたが、候補者が出ず、1人欠員の状態が続いていた。村は、ほかの町村議会などを参考に改善策を考えたいという。
一方、美瑛町や留寿都村、泊村…