スマートフォン向けのQRコード決済サービス「PayPay(ペイペイ)」に、他人のクレジットカード情報を登録して家電をだまし取ったとして、愛知県警は、栃木県那須塩原市材木町、無職平山貴則容疑者(21)を詐欺の疑いで逮捕し、23日に発表した。容疑を認めているという。県警によると、ペイペイを使った詐欺事件の検挙は全国初という。
サイバー犯罪対策課によると、平山容疑者は昨年12月10日、名古屋市千種区の家電量販店で、東京都の30代の男性名義のカード情報を登録したペイペイアプリを使い、ブルーレイレコーダーとノートパソコン(計約35万円相当)を購入した疑いがある。
ペイペイは、ヤフーとソフトバンクの出資で昨年10月に始まったサービス。アプリでカード情報の登録などをしておけば、加盟店舗ではQRコードを読み取るだけで決済できる。昨年12月にポイント100億円分を還元するキャンペーンをして話題になった。
愛知県警によると、ペイペイ側から警察庁を通じて不正利用の情報提供を受け、捜査していた。平山容疑者は四つのアカウントを持ち、昨年12月9~11日、コンビニや家電店29店で商品計1千万円分を購入した記録があるといい、「雇われていた」という趣旨の供述をしているという。県警は、背後に組織的な詐欺グループが存在する可能性もあるとみて詳しく調べる。