川崎市多摩区の路上で28日朝、登校中の小学生ら19人が刃物で刺され死傷した事件で、死亡した女児(11)ら私立カリタス小学校の6年生たちは、6月に岩手県内を修学旅行で訪れる予定だった。事件を受けて旅行は取りやめになり、県内の関係者からも悼む声が出ている。
カリタス小学校6年生の105人は、6月4日に花巻市の花巻農業高校を研修で訪れ、宮沢賢治が生活した羅須地人協会の家を見学したりするはずだった。事件当日、旅行会社を通じて、訪問中止の連絡が来た。同校の佐々木勝也副校長は「不幸な事件で本当に悔しい。犯人が許せない」と憤った。
児童が昼食を取る予定だった同市の飲食店「金婚亭」では28日、東京都内の別の小学校が立ち寄っていた。全員で昼食前に黙禱(もくとう)し、従業員も涙したという。同店の阿部久美子社長(59)は「亡くなられたお子さんも楽しみにしていたと思うと……。お悔やみを申し上げます」と肩を落とした。そのうえで子どもたちを気遣い、「いつかカリタス小のみなさんに元気に来てもらうことを楽しみにしている」と話した。
遠野市の遠野ふるさと村にも6…