新しい形の飲食店に、東京で挑戦する福岡の企業が相次いでいる。世界有数の大都市でもまれた結果を生かして、新たな事業の柱を育てようと意欲を込める。
飲食以外の業種から新規参入するのは仏壇・仏具大手のはせがわ(福岡市)。今月14日に東京・自由が丘で新店「田ノ実」を開く。約30席の飲食スペースでコメや旬の野菜を使ったメニューを提供。地域の特産品や雑貨の販売もする。
仏壇・仏具関連市場は中長期的に縮小が見込まれる中で、飲食事業を新たな事業の柱に育てたい狙いもある。はせがわは、祈りや供養のときに手を合わせる「心豊かな日本の生活文化」を食の分野にも根づかせることを掲げる。
ピエトロ(福岡市)は、東京・有楽町に4月、スープ専門店「ピエトロ ア デイ」を開いた。スープをドレッシング、パスタに次ぐ第3の柱に掲げる同社は、働く女性を中心にスープレストランがめだつ東京に進出した。
パン製の器にスープを入れたブレッドボウル(税抜き800円)や3種類のスープの飲み比べセット(同880円)を楽しめる。飲食スペースはわずか10席だが、店頭ではレトルトタイプのスープ計18種類を買うこともできる。
スープを食べるスプーンにパンを使い、ゴミを減らす工夫もこらした。6月下旬には川崎市に2店舗目を開く予定だ。
プレナス(福岡市)は運営する…