アフリカ北東部のスーダンで、軍部への抗議デモの参加者に対し、治安部隊が発砲するなどして多数の犠牲者が出た事件を受け、アフリカ連合(AU)はスーダンの活動資格を停止した。長期独裁政権をクーデターで倒して権力を握った軍部に代わり、文民主導の暫定政権が発足するまでの措置。発砲事件の調査と説明責任も要求している。
事件は3日早朝、首都ハルツームの軍本部前で発生。抗議デモ参加者が寝泊まりする拠点が襲撃された。AP通信などによると、デモを主導するグループは、少なくとも108人が死亡し、500人が負傷したと主張。保健省は死者数を61人と説明している。
スーダンでは物価上昇などを理由にした抗議デモが拡大する中、4月11日に軍がクーデターを起こし、バシル前大統領を解任した。軍がその後、軍事評議会を立ち上げて権力を握ると、民衆は軍本部前などで民政移管を求めてデモを続けていた。
発砲事件には、軍との関係が近…