日本維新の会の足立康史衆院議員(比例近畿)からツイッターの投稿で「チンピラ府議」と呼ばれて名誉を毀損(きそん)されたなどとして、自民党の占部走馬(うらべそうま)大阪府議(茨木市選挙区)が、足立氏に150万円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こした。足立氏も占部氏の投稿をめぐり提訴し、大阪高裁で係争中。両議員の法廷闘争が過熱している。
占部氏の訴状によると、足立氏は2017年1月、自身のツイッターに占部氏との過去のやりとりの画像を添付して「大阪自民党、茨木自民党のチンピラ府議」などと投稿した。
占部氏は、チンピラとは「下っ端ヤクザ」を示す言葉だと主張。「チンピラ府議」が占部氏を指すのは明らかで10万人を超えるフォロワーがいる足立氏の投稿で精神的苦痛を受けたと訴えている。足立氏側は13日の第1回口頭弁論で争う姿勢を示した。
一方、足立氏は昨年5月、占部氏が足立氏について「事実を捻(ね)じ曲げだねつ造ばかりする」(原文通り)などとツイッターに投稿したとして、占部氏に150万円の損害賠償を求めて提訴。今年2月の大阪地裁判決は占部氏に53万円の支払いを命じたが、占部氏は不服として大阪高裁に控訴している。
朝日新聞の取材に足立氏は「相手のツイッターには名誉毀損に当たるような書き込みがたくさんあった。攻撃の不当性を司法の場で明らかにしたい」。占部氏は「(足立氏)本人と話してもらちがあかない。法廷で決着させたい」と話した。(遠藤隆史)