路線が多くて複雑な京都市内のバスの停留所近くに立ち、行き方に迷う人をボランティアで案内している男性がいる。市バスのほぼすべての系統と停留所名を暗記している2人の知的障害者で、活動は8年目を迎えた。あふれ出る「バス愛」が笑顔を広げている。
5月下旬、訪日客らでにぎわう京都・嵐山の渡月橋近くのバス停に男性たちが立っていた。水野光隆さん(46)と服部光男さん(51)。さらに2人が通所するNPO法人「スウィング」(京都市)理事長の木ノ戸昌幸さん(42)だ。
水野さんと服部さんはバスの運転手風の帽子をかぶり、「交通案内実施中 ええことゆうで」などと自ら手書きしたカードを首からぶらさげていた。
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