昨年9月の北海道胆振東部地震で大きな被害に遭った北海道安平町で13日夜、デゴイチの愛称で知られる蒸気機関車(SL)「D51 320号機」の搬送が行われた。D51はトレーラーに乗せられ、町民らが見守る中、深夜の一般道をそろりそろりと走った。
【鉄道特集】テツの広場
安平町の追分は鉄道の主要路線が交わる「鉄道の街」。D51はJR追分駅近くにある旧鉄道資料館に保管されていた。
4月に町内にオープンした道の駅「あびらD51ステーション」に、開業前に移設される予定だったが、地震で道路が被害を受けた影響で延期されていた。町は移設のスケジュールを練り直し、ようやくこの日の搬送となった。
13日夜、旧資料館前に令和のヘッドマークをつけ、大型トレーラーに乗ったD51がスタンバイ。多くの町民や鉄道ファンに見守るなか、後ろ向きの格好でゆっくりと一般道を走り、道の駅に到着した。(深沢博、戸田拓)