雲南省徳宏泰族景頗族自治州盈江県支那郷には特別な野生動物のテナガザル「天行」(スカイウォーカー)が生息する。2020年12月末、カメラマンが支那郷の香柏村で「中国最大のテナガザルの群れ」を撮影していた時、2年前に撮影した小さな「天行」が画面に入り込んだ。当時は母親の胸に抱かれ乳白色の毛をしていたが、今回は母親から離れ、自分で餌を探したり、遊んだりする貴重な様子を撮影することができた。この小さな「天行」は今年満2歳を迎え、毛は黒色に変わり、毛並みから判断すると非常に「イケメン」のオスだという。人民日報が伝えた。
今回撮影された「天行」の母子(撮影・朱辺勇)。
2019年1月に撮影した「天行」の母子(撮影・朱辺勇)。
2年前、小さな「天行」を撮影するため、カメラマンは1週間に渡って張り込みをした。最初の2日間、母猿は森の中に突然現れた「見知らぬ存在」を警戒し、カメラを避けていた。「知り合って」から2日目、母猿はようやく警戒を解き、木々の間をゆったり移動するようになり、子猿は母親にぴったりくっついていた。母親が止まって餌を探すと、子猿ものんびりと餌を探したり遊んだりしていた。
今回撮影された群れのほかのテナガザル(撮影・朱辺勇)。
テナガザル「天行」は世界で絶滅の危機に瀕しており、中国では国家一級重点保護野生動物に指定されている。中国の科学者が命名した唯一の類人猿でもある。生息地域は中国とミャンマー北部だけで、中国国内の生息地域は非常に狭く、群れの数も極端に少なく、主に徳宏泰族景頗族自治州盈江県の大娘山エリアと高黎貢山エリアの一部に生息する。国内の頭数は150頭に満たず、盈江地域には約84頭が分布するという。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年1月7日