スーパーのコメ平均価格が再び上昇 どうなるコメ価格
作者:未知 | 来源:
NHK | 更新:2025/5/19 21:14:05 | 点击:
全国のスーパーで今月11日までの1週間に販売されたコメの平均価格は5キロあたり消費税込みで4268円で、前の週から54円値上がりしました。 前の週は18週ぶりに値下がりしましたが、ふたたび上昇した形です。
農林水産省は、全国のスーパーおよそ1000店でのコメの販売価格をまとめ、毎週公表しています。
それによりますと、今月5日から11日までの1週間に販売されたコメの平均価格は5キロあたり消費税込みで4268円で、前の週から54円の値上がりとなりました。
前の週は18週ぶりの値下がりとなりましたが、今回、ふたたび値上がりし、去年の同じ時期に比べて2倍程度の高値が続いています。
内訳を見てみると、いずれも5キロあたり消費税込みで、産地と品種が単一の「銘柄米」は、4434円と前の週より36円、さまざまな産地や品種を混ぜた「ブレンド米等」は、3895円と前の週より54円、いずれも値上がりしました。
一方、今月11日までの1週間の店頭でのコメの販売量は、前の年の同じ時期より8%あまり増え、販売量のうち、「銘柄米」は69%、「ブレンド米等」は31%をそれぞれ占めました。
農林水産省は「ブレンド米には、備蓄米が入っているケースが多いが、今回は、銘柄米に加えて、備蓄米が入っていないブレンド米などが値上がりしたことが、全体の価格を押し上げたのではないか」と話しています。
【備蓄米入手できずコメの品薄続いているスーパーも】 備蓄米の流通は少しずつ進んでいますが、依然として、備蓄米を入手できずコメの品薄が続いているスーパーもあります。
都内と埼玉県にあわせて7店舗を展開するスーパーでは、主に3つの卸売会社などからコメを仕入れていますが、今のところ備蓄米を入手できていません。
備蓄米以外の通常のコメも品薄の状態が続いていて、ことし1月から4月までの毎月のコメの入荷数は、前の年の同じ時期の2割から半分程度減っているということです。
会社ではコメの不足感を受けて、新たな仕入れ先の開拓にも努めていますが、月2回の納品までにコメが完売してしまうこともあるということです。
買い物に訪れていた40代の男性は、「備蓄米は、まだ見かけたことがない。ふだん買っているスーパーでもう少し安めのお米が手に入ったらありがたい」と話していました。
スーパーを運営する会社の松井順子代表は「現時点でコメの取り引き先から備蓄米についての話が全くなくまだまだ時間がかかるかなと感じています。より多くの中小の小売店に備蓄米が流通すれば、お客さんが購入するチャンスが増えるので、広がりを期待したい」と話していました。
【大学の食堂では先週からようやく先週から備蓄米を調達】 水戸市などにキャンパスがある茨城大学の食堂では、ことし3月に放出された備蓄米を先週からようやく調達できるようになりました。
茨城大学の生活協同組合では、先週から備蓄米を調達できるようになり、学食で提供するごはんはすべて備蓄米を使っています。
水戸市のキャンパスの食堂では、19日も昼どきに大勢の学生らが備蓄米を使ったごはんを食べていました。
学生からは「味の違いは感じません。おいしいです」とか「備蓄米に変わったと分かりませんでした」といった声が上がっていました。
大学の生協などによりますと、使用している備蓄米はことし3月に放出されたものですが、集荷や精米に時間がかかるなどしたため、この時期にようやく提供できるようになったということです。
生協では、ことしに入って2回、ごはんの価格を引き上げていて、標準サイズは1杯100円から140円になりました。
備蓄米を調達できるようになったものの、コメの価格動向が不透明なことから、価格は据え置かざるを得ないとしています。
茨城大学生活協同組合の小山浩明店長は「備蓄米が入っても仕入れ値が大きく下がったとは聞いておらず、少しでも安くなるような流通になってもらえるとうれしいです」と話していました。
【コメ価格の今後の見通しは 専門家に聞く】 三菱総合研究所の稲垣公雄研究理事は農林水産省が先週発表したコメの流通円滑化に向けた改善策について、「とにかく備蓄米を早く出せというのが今回の農水省の方針かと思うので、ここから先はスピードアップして備蓄米が出てくることが期待できる。流通過程において、スムーズに備蓄米が出てくるようになれば、さすがに価格は落ち着いてくると考えていいのではないか」と話しています。
そのうえで今後の価格の見通しについては、高止まりする場合と、下落に転じる場合の2つのシナリオがあるとしています。
まず価格が高止まりする場合については、「備蓄米はどんどん売れるけど、在庫として持っている高く仕入れたコメもそれなりにまだ売れるよねという状態であれば、価格はそこまで下がらない。何か月経っても在庫として持っているコメがまだ十分売れるという見通しならば値段は下がらないと思う」と話しています。
一方で下落に転じる場合については、「今後、備蓄米がすごくたくさん出る状態になったとすると、通常の銘柄米が売れなくなった時に、事業者が下げてでも売ろうと判断すれば、全体がもっと下がってくる状態になる。また8月9月ぐらいにことしの作況が出てきて、十分にコメがとれているみたいだぞとなったら、すこし高めで買ってしまったコメを安く売らないといけないという動きが出てくる可能性がある」と指摘しています。
さらに、新米が流通するようになれば今の高値が落ち着くのか聞いたところ、「ことしの新米について100以上の作況指数がきちんと出ることが最も重要だ。ただ、JAが農家に前払いする概算金が高くなっているので、秋から出てくる新米の価格も最初は高い値付けにならざるを得ないところがあると思う。コメが足りないというひっ迫感があって、皆さんが買い回ると、価格がどんどん上がる状況なので、コメが十分あるという認識が広まるまで、沈静化するのはなかなか難しいと考えざるをえない」と指摘しています。
その上で消費者に対しては「なんとなくコメが足りないかもしれないし、少し安めに見えるときは買っておこうと、買い足されているかもしれないが、少なくとも備蓄米で一定程度の安定効果が出てくると考えると、慌てて買うことはしなくてもよいのではないか」と話しています。 |
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