【ワシントン和田浩明】米航空宇宙局(NASA)は14日、凍結中のスペースシャトル打ち上げに関し、来年5月3~23日の再開を目指すと発表した。凍結の理由である、外部燃料タンクからの断熱材落下問題については、原因究明と対応策の確定が進んでいると説明した。しかしシャトル計画部のヘール部長は「日程は暫定的なもの」と発言し、再延期の可能性も示唆した。
また、NASAの断熱材落下問題検討チームは同日、落下の原因と対応策に関する中間報告を公表した。最大の落下片(長さ約90センチ、重量約450グラム)については▽断熱材の吹き付け時に内部に空洞が残った▽極低温の液体燃料の消費でタンクの温度が上昇した際に、複数の使用材料の熱膨張率の違いから亀裂が発生した--の二つの要因が重なって、断熱材のはく離が起きた可能性があると指摘し改修作業を勧告した。