今年の文化勲章受章者と文化功労者を招いた天皇、皇后両陛下主催の茶会が4日午後、皇居・宮殿で開かれた。文化勲章を受章した聖路加国際病院理事長で医師の日野原重明さん(94)や、スポーツ振興で文化功労者に選ばれた元プロ野球巨人監督の長嶋茂雄さん(69)ら15人が出席した。
脳こうそくでリハビリ中の長嶋さんが公の場に姿を見せるのは、今年7月の東京ドームでの野球観戦以来だ。モーニング姿で左手に茶色のステッキを握り着席。黒いリハビリ用靴の側面には、現役時代の背番号「3」が赤い文字で大きくあしらわれていた。
三笠宮さまから「お元気で」と話しかけられると、長嶋さんは「ええ」と答えた。この後、天皇陛下が長嶋さんと懇談した。
巨人軍広報部によると、天皇陛下が「お元気になりましたね。これからも頑張って下さい」と話しかけ、長嶋さんは「ありがとうございます」と答えた。天皇陛下は米大リーグで日本人選手が活躍していることに触れ「日本の野球のレベルが非常に高くなりましたね」とも話したという。
長嶋さんは茶会終了後に同広報部を通じ、「天皇陛下は、野球をよくご覧になっているご様子で大変うれしく思いました」との談話を発表した。【遠山和彦】