【ブラチスラバ(スロバキア)安間徹】サッカーの06年ワールドカップ(W杯)ドイツ大会の出場枠をかけたプレーオフ第2戦は16日、各地で行われ、スペインが8大会連続12度目の本大会出場を決めるなど新たに4チームが本大会への切符を手にした。バーレーンは初出場を逃し、アジアからの出場は4カ国となった。
欧州では、スペインがスロバキアと1-1で引き分け、第1戦との合計得点を6-2とした。
スイスはアウエーで日韓W杯3位のトルコに2-4で敗れ、2試合の合計得点が4-4で並んだが、アウエーゴール数で上回って3大会ぶりの出場。
チェコはノルウェーに1-0で連勝し、分離独立後初めて本大会に名乗りを上げた。
大陸間プレーオフでは、北中米カリブ海4位のトリニダード・トバゴがアジア5位のバーレーンに1-0で勝ち、1勝1分けで初出場を決めた。
◇スペイン、苦労続きの8大会連続出場
ホームの第1戦を5-1で圧勝したスペイン。第2戦は手堅く守備を固めて攻撃は無理をせず、1-1の引き分け。2戦計6-2で、8大会連続の出場を決めた。
アラゴネス監督は第1戦でハットトリックを決めた殊勲者ルイスガルシアら先発4人を入れ替えて試合に臨んだ。後半開始早々、最終ラインの集中を欠くパスミスをカットされて先制されたが、後半16分にトーレスを下げてビジャ、20分にはラウルに代えてモリエンテスを投入する余裕も。直後の25分、そのモリエンテスからの左クロスを、ビジャが押し込んで追いついた。
スロバキアはベンチ入り禁止処分になったガリス監督が「予選を勝ち抜くチャンスは消えても、できるだけスペインを苦しめるのが我々の責務」と語っていた通り、気力を振り絞って絶望的な試合を戦った。だが、ビジャの同点弾は、スロバキアに残るわずかな可能性も消し去った。
昨夏の欧州選手権で、スペインは1次リーグで敗退した。悪夢をぬぐい去るべく、サエス前監督の後任を引き受けたのがアラゴネス監督。予選では苦しい戦いが続いたが、結果的にプレーオフを含む全12試合を負けなしで乗り切っただけに、「地に足をつけながら、正しい道を歩めば(全チームの)頂点にもたどり着くことだって可能だ」と語った。【安間徹】