東京都清瀬市下宿1の団地「清瀬台田住宅」17号棟103号室の床下から3日午前、遺体が発見された事件で、遺体の身元は同室に住む無職、市川昌子さん(69)と確認された。市川さんの長男(45)が同日朝から行方不明になり、警視庁捜査1課は死体遺棄に関与している可能性があるとみて捜していたが、同日深夜、現場から北に約40キロ離れた埼玉県行田市で発見された。同課で事情を聴いている。
同日午後10時20分ごろ、同庁が手配していた長男の車を、埼玉県警のパトカーが行田市持田の国道17号で発見。車を止め、車内で長男を確認した。長男の長女(高校生)と二女(中学生)も車に乗っていた。
調べでは、市川さんの遺体は住宅1階にある部屋の床下の地面で見つかった。ポリ袋2枚をかぶせられ、上から布団が掛けられていた。死後20日ほど経過しているが、目立った外傷はなく、同課で詳しい死因を調べている。畳の下の床面に40センチ四方の穴があり、そこから地面に下ろされたとみられる。室内に物色の跡はなく、玄関は施錠されていた。
長男の妻は「7月13日に(市川さんの)住宅前で話したのを最後に、市川さんとは会っていない」と話しているという。また7月20日ごろ、長男の妻の携帯電話に市川さんの携帯電話から「旅行に行く」「留守を頼む」などのメールがあったという。市川さんの携帯電話は見つかっていない。
毎日新聞 2006年8月4日